サステナビリティ
積水樹脂グループのサステナビリティ
積水樹脂グループは、経営理念として「複合技術による価値ある製品の創造とサービスを通じて社会の安全・安心・環境に貢献する企業グループを目指します。」と掲げています。
この理念に基づき、健全で透明性の高い経営と社会・環境に調和した事業活動を通じて、社会課題や環境問題の解決を図ることで持続可能な社会の実現への貢献を目指します。
この積水樹脂グループの方針を受け、当社は「安全・円滑・快適な道づくりを目指して」の理念のもと、事業を通じて社会と当社の発展を図り、更なる企業価値の向上ならびに持続可能な社会の創造に貢献します。
日本ライナーのサステナビリティ
わたしたち日本ライナーは『安全・円 滑・快適な道づくりを目指して』の理念のもと、道路交通安全、 橋梁等の構造物の長寿命化やヒートアイランド対策などの事業展開により、社会に貢献してまいりました。
そして今、地球環境問題や社会問題に向き合うことが求められています。地球の未来のために新技術・製品開発に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。
マテリアリティ
日本ライナーは、創業以来一貫して事業を通じて社会的課題・環境的課題の解決に取り組んでまいりました。
そして絶え間なく変化し続ける課題や積水樹脂グループマテリアリティを踏まえ、日本ライナー自身の持続的な企業価値向上を図るために特に注力すべき7つのマテリアリティを抽出しました。マテリアリティはSDGsなどのグローバル課題と当社の理念を結びつける土台を携えており、事業を進める上で基盤となるものです。
日本ライナーはこれからも事業を通じて社会的課題や環境的課題を解決し、持続的成長を続けてまいります。
抽出した7つのマテリアリティと当社の取り組み
| マテリアリティ | 当社の取り組み |
|---|---|
| 道路交通災害の撲滅 | 関連事業の一層の推進 |
| 国土強靭化への貢献 | 構造物・道路の長寿命化 |
| 気候変動への対策 | 遮熱性舗装、地球にやさしい塗料の開発 |
| 脱炭素への取り組み | 水性塗料への切り替え促進、EVなどによる次世代施工機の開発 |
| 脱プラスチック化の促進 | 脱プラ製品の開発 |
| 循環型社会の構築への貢献 | 3R可能製品および関連システムの充足 |
| 働きやすい職場環境づくり | 従業員の健康・安全確保 |
社会への取り組み
日本ライナーの事業は「道路交通の安全確保」という点を主軸にしており、製品販売や路面標示工事、構造物のメンテナンスなど、事業のほとんどがサステナビリティに直結しています。そのため、事業を通じて社会に貢献し価値を提供することは日本ライナーにとって非常に大きな責任であると考えています。
道路交通災害の削減に寄与することはもちろんのこと、不測の自然災害やそれに付随する最悪の事態に備えて、ゆるぎのない、強くしなやかな国土の強靭化が急務となっています。
社会インフラを整備するという事業を通じ、すべての人々のかけがえのない幸せを守り続けることわたしたち日本ライナーの務めだと考えています。これからも日本ライナー自身が成長し続けるとともに、社会により多くの『安全・円滑・快適』をお届けしてまいります。
①道路交通災害の撲滅
-
路面標示整備による交通事故の削減
毎年発生している多くの交通事故の原因の一つとして、道路の路面標示が見えにくくなってしまっていることが挙げられます。
日本ライナーの主な事業は区画線の工事やそれに関連する塗料などの開発・販売です。白線が見えにくくならないよう耐久性を上げることはもちろん、夜間や雨天時の視認性を向上させた製品や注意喚起機能を備えた製品・工法などを提供することで、道路交通安全対策の整備に貢献しています。
-
道路交通安全製品の提供
日本ライナーは路面標示のほかにも、道路交通安全を確保するための多種多様な製品を提供しています。多様化するニーズに柔軟にお応えできるようラインナップの充実を図り、製品による道路交通安全を実現しています。
-
生活道路の安全確保
人々が生活する上で不可欠な生活道路では、たびたび子どもや高齢者の被害者割合が多い痛ましい交通事故が発生しています。
日本ライナーは、創業当初から一貫して「交通事故の撲滅」を目指し活動を続けてまいりました。様々な交通安全製品の設置を通し、地域の安全・安心な生活の確保に努め、「Vision Zero」の実現を目指しています。
②国土強靭化への貢献
-
補修・補強による橋梁の高耐久化
現在多くの橋梁が急速な老朽化を迎えています。そのため、これらの橋梁の修繕や架け替えが多数発生することが予測され、橋梁の高耐久化が必須となっています。
橋梁は生活や経済を支える生命線として、長く安全に機能し続けなければなりません。地域社会や国の根幹を支えるインフラとしての役割を果たすためにも、橋梁のさらなる長寿命化を目指して研究開発に取り組んでいます。
-
遮熱性舗装によるアスファルト舗装の長寿命化
遮熱性舗装をアスファルト舗装表面に施すことで熱が蓄積しにくくなり、それによるわだち掘れなどといったアスファルトの劣化を防ぐことができます。
遮熱性舗装はヒートアイランド現象の緩和のみならず、耐摩耗性・熱による劣化防止効果を兼ね備えており、アスファルト舗装の長寿命化を実現しています。
-
自動運転化に向けて
現在進められている自動車の自動運転では、道路上の路面標示は自動車の自動運転化を制御する上で非常に有効な情報となっています。
そのため路面標示が認識できない状態は安全な自動走行に大きく影響を及ぼしてしまうため、路面標示が消えてしまわないよう路面標示の長寿命化が求められています。
当社は国土交通省・国土技術政策総合研究所との自動運転の共同研究に参画しており、国と一体となって道路交通災害の撲滅を推進していきます。
⑦働きやすい職場環境づくり
-
健康経営優良法人認定制度
2024年度、2025年度と2年連続で※健康経営優良法人に認定されました。
さらに2025年度は、今後のさらなる成長が期待される企業として「ネクストブライト1000」にも初めて認定されました。
2026年度は中小規模法人部門で上位500社に与えられる称号、「ブライト500」を目指しております。
環境への取り組み
今日、さまざまな環境問題が地球規模で深刻化し、人々の幸せな暮らしに加え地球の未来も脅かされており、さらなる対策が必要不可欠となっています。
特にわたしたちの事業は環境の負荷の上に成り立っており、環境問題と非常に密接に関わっています。
日本ライナーは、製品の開発や改良、工事現場での取り組み、製品の使用や使用後の取扱いにおいて、常に環境関連法令への順守に対する意識や、豊かな地球環境への配慮を忘れずに活動を続けています。
日本ライナーは、これまでも環境負荷の低減に取り組みながら、事業の拡大および会社の発展を図ってきました。
そしてこれからも変わらず人々に安全で快適な生活を提供し続けるとともに、気候変動をはじめとする環境課題に責任をもって積極的に取り組み、地球環境と調和した持続的な社会を目指します。
③気候変動への対策
-
遮熱性舗装によるヒートアイランド現象の緩和
遮熱性舗装は、太陽光線に含まれる近赤外線を効率的に反射し路面温度の上昇を抑制しヒートアイランド現象を緩和することができます。
また、ヒートアイランド現象対策だけでなく、アスファルトの劣化も抑制し舗装の長寿命化にもつながっています。
日本ライナーは遮熱性舗装を通して、人 都市・環境にやさしい道路づくりを実現しています。
-
VOCをほとんど含まない塗料の開発・使用
日本ライナーでは、VOC (揮発性有機化合物)をほとんど含まない、危険物として法の制約を全く受けない地球にやさしい水性の路面標示材を開発しています。
VOCは大気汚染をもたらしたり、中には発がん性を含んだりするものもあるため、環境のみならず人々の健康にもやさしい塗料です。
わたしたちは今後も研究開発を通し、地球にやさしい活動を行っていきます。
日本ライナーでは、路面標示工事における脱炭素に対する取り組みとして、水性路面標示材の開発、次世代施工機および塗料、新製品などの開発を行っています。
④脱酸素への取り組み
-
路面標示工事による温室効果ガス排出量の削減
日本ライナーでは、路面標示工事における脱炭素に対する取り組みとして、水性路面標示材の開発、次世代施工機および塗料、新製品などの開発を行っています。
通常路面標示材は溶剤タイプがありますが、施工の際より温室効果ガス排出量の削減を可能とする水性の路面標示材を開発し、水性材への切り替えを積極的に提案しています。
他にも、温室効果ガス排出量を抑えることができる次世代施工機やさまざまな製品の導入・開発を進めていきます。
-
その他の活動による温室効果ガス排出量の削減
事業を展開する上での温室効果ガス排出量削減はもちろんですが、サプライチェーン企業や事業所での使用電力など、事業外での排出量削減にも取り組んでいます。
また、積水樹脂グループサステナビリティ推進委員会では、積水樹脂グループ全体でのCO2排出量を定期的に振り返り、反省・対策を繰り返し行うことでさらなる排出量の削減につなげていきます。
⑤脱プラスチックの促進
-
環境にやさしい材料を活用した開発
近年、持続可能な開発の重要な要素としてバイオマス材料が注目されています。
日本ライナーはこれらの環境にやさしい材料を活用した路面標示材製品の開発に着手しています。
製品販売を通じて、石油由来材料の使用量削減を図り、脱プラスチックの社会の実現に貢献していきます。
-
製品の包装による脱プラスチック
元々プラスチックでできていた路面標示材の包装に溶袋を採用することで、脱プラスチックの促進およびゴミの削減に貢献しています。
現在溶袋を採用している路面標示材に加え、今後その他塗料の溶袋化を検討・実施していきます。
また、今後は環境にやさしい「バイオプラスチック」等を積極的に活用した塗料・製品の開発や、プラスチック容器はそれ以外の環境にやさしい材料にすることでもプラスチックの削減を図っていきます。
⑥循環型社会の構築への貢献
-
ゴミ削減の徹底
わたしたちは従来から、企業活動を行う中でいかにゴミの量を減らし、循環型社会の構築を促進できるのかを考えてきました。
現在の取り組みとして、社員全員が3Rの意識を高く持って日々活動を行っています。
また、商品を販売した後でも、日本ライナーが自社の製品の責任をもって製品の回収・リサイクルを行える環境を整えています。
今後、既存の製品および新製品に関しても環境負荷低減を推し進め、より持続可能な地球の創造に寄与できるよう努めていきます。
日本ライナーの目指す未来
近年、企業が社会からサステナビリティへの貢献を求められる中で、わたしたち日本ライナーはこの流れを大きなビジネスチャンスととらえています。
人類や社会はあらゆる問題を抱え、そして今後もさまざまな困難に直面することが予測されますが、日本ライナーは事業を行うことですべての人、環境に寄り添った持続可能な社会を創造し、高く評価される企業への成長を続けてまいります。
今後の日本ライナーの取り組み目標
-
塗料の全面的な環境配慮型への移行
塗料には現在、溶融型・溶剤・水性の3種類がありますが、これからは全面的に最も環境への負荷が少ない水性への切り替えを行っていきます
-
製品の長寿命化
塗料や製品を改良し、性能を上げることでより安心・安全なインフラを支えています。これらの長寿命化は施工回数自体を減らすことを可能とし、施工による温室効果ガスやゴミの排出量削減にも貢献することができます
-
次世代施工機や塗料の開発・改良
次世代施工機の開発やより環境にやさしい塗料への改良、開発を進め、さらなるクリーンな地球を創造していきます
今後、こうしたことに取り組むことは、社会・環境問題の解決のみならず、わたしたち企業のたゆみなき成長につながると考えています。
「『安全・円滑・快適』な道づくりを目指して」の理念のもと社会に貢献することは、日本ライナーにとって不変の強い思いです。サステナビリティやSDGsに積極的に取り組んでいくということは、この理念を体現することでもあります。
企業の存続が社会、ひいては地球の持続につながるよう、これからも日本ライナーは豊かでかけがえのない幸せがあふれる未来の創造を目指し、全力で社会に貢献してまいります。